喉が渇いた時、何気なく購入するペットボトル飲料。スーパー、コンビニエンスストア、自動販売機など、飲み物の容器はペットボトルが使用されているものが多いです。
いざペットボトルを捨てる時、どう捨てたら良いのか迷うことがありませんか?
引っ越したら分別のルールがこれまでと違っていたり、ペットボトルとプラスチックの違いを見分ける基準がわからないといったこともあるかと思います。
そんなペットボトルの正しい捨て方について、徹底解説します!
目次
ペットボトルを捨てる時、まず何をすればいい?
それでは早速ペットボトルを捨てる時、何をすれば良いのか説明します。
SDGs12番目の目標に、「つくる責任、つかう責任」というものがあります。
その中の達成目標12-5に下記項目を示しています。
リサイクル意識が高まっている昨今、これから紹介する手順を行うことは大切です。
方法なんて知っているという方もいらっしゃるかと思いますが、再確認する意味でも読んでいただければ幸いです。
キャップ、ラベル、ペットボトル本体を分ける
ペットボトルはパーツによって素材が違います。必ずキャップ、ラベル、ペットボトル本体に分けます。キャップやラベルはプラスチック、ペットボトル本体のみペットボトルと素材が違うためです。
ゴミを出した後のリサイクルの際に非常に重要になります。資源を大事にするためにも、きちんと分けて出すことで、エコな環境づくりに貢献できます。
ペットボトルの中を洗い、つぶす
ペットボトルの中を軽く水ですすいで、乾かします。中をきれいにしておくとリサイクルする際の作業が軽減されます。汚れが強く残っていたり、異物が入っているとリサイクル出来ずにゴミとして焼却処分となります。
乾いたらペットボトルをつぶします。そのままだとかさばってしまい、ゴミ箱やゴミ捨て場で場所をとってしまうためです。
キャップのリングはどうする?
ペットボトルをパーツ毎に分けると、ペットボトル本体にキャップの下にあるリングが残ります。
このリングは取り外しが難しいため、外さずそのままで大丈夫です。PETボトルリサイクル推進協議会のQ&Aにも下記内容の記載があります。
このように定められており、リングはリサイクルを行う再生工場で処理されます。
ちなみに、リングが取らないで大丈夫であれば、キャップもそのままで良いのではと思う方もいるかも知れませんが、キャップは簡単に取り外しが可能です。きちんとキャップははずして出してください。
分別方法や捨てる場所は?
ここからはペットボトルの分別の方法や捨てる場所を解説します。色々と注意すべき点もあります。正しく分別し捨てるための参考にしてください。
もし、捨てるボトルがペットボトルか分からない場合は、「PET1マーク」があるかどうかラベルを確認して下さい。ある場合がペットボトルです。ない場合は別の素材になります。処分方法が異なりますので、注意して下さい。
各地域によって分別方法が違う
ゴミの出し方は、地域によって異なります。ペットボトルも例外ではありません。ほとんどの自治体ではプラスチックや燃えないゴミと完全に分けて、ペットボトルを回収しています。理由は、リサイクルに回すためです。
ただ油やソース・ドレッシングなどの調味料のペットボトルは要注意です。素材はペットボトルなのですが、マークを確認すると「プラマーク」になっていることが多くあります。この場合、容器包装プラスチックの扱いになります。
また、自治体によっては油が入っていたり、汚れのひどいペットボトルは、燃えるゴミとして回収しているところもあります。リサイクルをする際、ペットボトルは水で洗浄されます。油やひどい汚れは落とすのが容易ではないため、対象外となっています。
細かい分別方法は各地域の自治体によって異なります。どのように捨てたらいいか、捨てる方法を地域のホームページなどで確認しておくと後々のトラブルの回避につながります。
捨てるときは各地域のゴミ捨て場へ決まった曜日に出す
そして、ゴミを出すときに必ず守らなければいけないのが、決まった曜日に出すことです。これも各地域の自治体によって定められています。ペットボトルが回収される曜日を必ず確認してからゴミ捨て場に出してください。
アパートやマンションの場合は、建物専用のゴミ捨て場が設けられていることがほとんどです。朝◯時までと決まった時間がある場合や、24時間ゴミ出しができる場合もあり、アパートやマンションによって様々です。決められたゴミ出しのルールを確認してから出すようにしましょう。
決まった曜日以外に持って行ける場所
決まった曜日以外でもペットボトルを出せる場所があります。いくつかのスーパーではリサイクルゴミを回収できるスペースが設けられています。スーパーによってはペットボトルなどを持って行った数量によってポイントが加算されるサービスを実施しているところもあります。
また、コンビニエンスストアのセブンイレブンやローソンでペットボトル回収機が設置されている店舗があります。こちらも、持って行った本数に応じてポイントがつくサービスがあります。
捨てた後のペットボトルはどうなる?
PETボトルリサイクル推進協議会の統計によると、この10年の間のペットボトルリサイクル率が80%を超えています。欧州が約40%、米国が約20%となっており、日本のペットボトルリサイクル率は非常に高い数字になっています。
日本人がペットボトルに対し、どれだけ高いリサイクル意識があるかがわかります。ここからは、ペットボトルを捨てた後どうなるのかを追って行きます。
リサイクルされ、様々な製品に生まれ変わる
捨てたペットボトルは、様々な製品に生まれ変わります。貴方の身の回りにもたくさん、ペットボトルがリサイクルされた製品があります。普段何気なく手にとるペットボトルがどのようなものに生まれ変わるのか、リサイクルの方法とあわせて解説します。
ボトルtoボトル(水平リサイクル)
ペットボトルを粉砕、洗浄後乾かした「フレーク」というものにして、再度ペットボトルにリサイクルする方法を「ボトルtoボトル」といいます。
リサイクルにおいて、使用済みの製品を同じ用途の製品にリサイクルすることを「水平リサイクル」といいます。ボトルtoボトルはこの水平リサイクルにあたります。
使用したらまたリサイクルに出すという流れを循環させることができ、廃棄物を減らすことにもつながります。
カスケードリサイクル
フレークやフレークを加熱し異物を除去した粒状にしたものペレットを使用し、ペットボトル以外の製品にリサイクルすることを「カスケードリサイクル」といいます。元の品質には戻らず、品質低下が起こります。その原料で作ることができるものにリサイクルされます。
カスケードリサイクルでできる製品は様々なものがあります。
- 食品トレイ、卵パック
- 衣服や靴、カバン
- 食品用パウチ
- 定規、セロテープ台
- ダストボックス
日常生活に欠かせない様々なものに生まれ変わっています。
ペットボトルの捨て方まとめ
ここまでペットボトルの捨て方やリサイクル後どんな商品になるか、解説してきました。
ペットボトルを捨てるときは
- キャップ、ラベル、ペットボトル本体を分ける
- ペットボトルの中を洗い、つぶす
- 分別方法に気をつけ、決まった曜日にゴミ捨て場に出す
上記の手順を守って捨ててください。
正しく捨てて、リサイクルされれば同じペットボトルや様々な製品に生まれ変わります。もしかしたら、今着ている服もペットボトルをリサイクルしてできた繊維で出来ているかも知れません。
またペットボトルは石油から作られており、石油は限りのある資源です。約50年後にはなくなるのではと言われています。そう思うと、リサイクルできるペットボトルはゴミではなく資源と考えることができます。
地球の環境を守るためにも、正しくペットボトルを捨てて、リサイクルに貢献しましょう。