資源物は正しく処分しないとリサイクルできず、せっかくの資源が無駄になるリスクがあります。廃棄のルールに合わせて捨てることも大切ですが、さらにもう一歩進んで捨て方を見直してみてはいかがでしょうか?
ただ分別するだけでなく、きちんと再利用できる資源にするために知っておきたい、正しい捨て方、処分方法に迷った時の対処法などをご紹介します。
目次
再利用できる資源を大切にしよう

そもそも再利用できる資源物とは何か、考えたことはありますか?
可燃ごみ、不燃ごみとは違い、その素材を使って再び資源化できれば、資源の節約や地球環境の保全につながるのです。
まずは資源とは何かの基礎として、知っておきたいポイントをご紹介します。
資源物とは?
資源物とは、一度使用したあとも再利用や再資源化が可能な廃棄物のことです。適切に分別・回収することで、新たな製品の原料として活用されます。
具体的には、次のようなものを意味します。
・新聞
・雑誌
・段ボール
・紙パック
・びん
・缶
・ペットボトル
・食品トレーなど
上記のように、再び資源として活用できるものを指します。
素材で大きく分類すると、故紙、ペットボトル、アルミなどの一部の金属、プラスチックが主です。どの素材も私たちの生活に欠かせない資源であり、さまざまな分野で使われています。
資源物として出せるかどうかは状態によって変わる
資源物として出せるかどうかは、素材だけで判断されるわけではありません。
同じ紙でも、油がしみた紙や防水加工された紙はリサイクルに向かない場合があります。プラスチック容器も、食品の汁や油が残っていると、リサイクル工程でほかの資源物を汚してしまいます。
具体的には、弁当容器や食品トレーは中身を使い切り、軽くすすいで乾かしてから出すのが基本です。汚れが落ちないものは、無理に資源物へ混ぜず、自治体のルールに沿って可燃ごみなどに分ける必要があります。
資源物を出す際は、「素材が何か」だけでなく、「きれいな状態か」「リサイクルしやすい状態か」まで確認してください。
リサイクルを進めるには、家庭での分別が出発点になる
リサイクルを進めるには、家庭や事業所での分別が出発点になります。
なぜなら、リサイクル工場に届く前の段階で、資源物の品質が大きく変わるためです。汚れた容器やリサイクルできない紙が混ざると、選別の手間が増え、再利用できる資源まで品質が下がる場合があります。
環境省は、容器包装リサイクル法の仕組みとして、消費者が分別排出し、市町村が分別収集し、事業者が再商品化を行うと説明しています。つまり、家庭での分別はリサイクルの流れの入り口です。
資源物をきれいに分けて出す行動は、回収後のリサイクルを支える基本と言えるのです。
資源物の出し方でよくある間違い

資源物は、捨てるごみではなく、もう一度原料として活用できるものです。
ただし、素材が紙やプラスチックであっても、汚れや加工の状態によっては資源物として出せない場合があります。
資源物を正しく出すために、対象品目と判断の考え方を確認していきましょう。
汚れが残ったまま容器やトレーを出してしまう
食品の汚れが残った容器やトレーは、資源物として扱いにくくなります。
弁当容器に残ったソース、食品トレーについた油、ヨーグルト容器に残った中身などは、ほかの資源物まで汚す原因です。つまり汚れたまま回収に出すと、リサイクル工程で品質低下の原因になりかねません。
食品トレーは軽く水洗いし、乾燥させてから出す必要があります。お皿のように洗剤で念入りに洗う必要はありませんが、食品の残りは落としておく必要があります。
汚れが落ちない容器は、資源物に混ぜず、地域のルールに沿って可燃ごみなどに分けましょう。
においや汚れがついた紙を資源物に混ぜてしまう
においや汚れがついた紙も、故紙として出す際に注意が必要です。
たとえば、ピザの箱、油のついた紙、食品が付着した紙、洗剤や線香のにおいが移った紙などは、再生紙の品質を下げる原因になります。においは紙の繊維に残りやすく、回収後にほかの故紙へ移る場合もあるのです。
汚れやにおいが残る紙は、資源物に混ぜず、地域のルールに沿って可燃ごみなどに分けてください。
リサイクルできない紙にも注意しよう

故紙回収では、出せる紙と出せない紙を分ける意識が大切です。
新聞や段ボールのように回収されやすい紙がある一方で、加工や汚れによってリサイクルに向かない紙もあります。
紙の分別で迷いやすい点を、以下で詳しく解説します。
故紙として出せる紙と出せない紙の違い
故紙として出せる紙には、新聞、雑誌、段ボール、コピー用紙、飲料用紙パックなどがあります。
これらは紙の繊維を取り出し、再生紙や段ボール原紙などに使いやすい品目です。種類ごとに分けて出すことで、回収後の選別や再生処理が進みやすくなります。
一方で、汚れた紙、においがついた紙、特殊加工された紙はリサイクルに向きません。具体的にはピザの箱、油がしみた紙、写真、感熱紙、防水加工紙などが該当します。
故紙は量だけでなく、混ざっているものの状態も重要です。出せる紙と出せない紙を分けることで、再生紙の品質を守れます。
特殊加工された紙はリサイクルの妨げになることがある
特殊加工された紙は、故紙のリサイクル工程で妨げになる場合があります。
防水加工や防油加工、ビニールコーティング、アルミ加工がされた紙は、紙の繊維以外の素材が含まれています。再生紙を作る工程では、これらの加工部分が異物として残りやすくなります。
たとえば、紙コップ、ヨーグルト容器の紙ふた、内側が銀色の包装紙、宅配伝票の台紙などは注意が必要です。見た目は紙でも、表面加工によってリサイクルに向かない場合があります。
「紙に見えるから故紙でよい」と判断せず、加工の有無を確認してください。自治体によって扱いが変わるため、最終的には地域の分別ルールに従いましょう。
迷った紙は自治体の分別表で確認する
紙の分別で迷った場合は、自治体の分別表を確認してください。
故紙として回収する品目や、可燃ごみに分ける紙の基準は地域によって異なります。自治体によっては、雑がみとして回収する紙の範囲を広く案内している地域もあるため、以下のような手段で確認しましょう。
・自治体の公式サイト
・ごみ分別アプリ
・ごみ回収カレンダー
特に品目名で検索できるアプリを使えば、圧着はがき、写真、紙コップなどの扱いも調べやすくなります。
自己判断で故紙に混ぜると、リサイクル工程の妨げになる場合があります。迷った紙ほど、出す前に地域のルールを確認しましょう。
食品トレーや容器は「きれいな状態」で出すのが基本

食品トレーや容器を資源物として出すときは、汚れを落として乾かす対応が基本です。
食品の汚れや水分が残ったまま出すと、ほかの資源物まで汚れ、リサイクルしにくくなる場合があります。食品トレーや容器を正しく出すために、家庭でできる確認方法を見ていきましょう。
汚れの残ったトレーは資源物になりにくい
汚れが残った食品トレーは、資源物として扱いにくくなります。
肉や魚のドリップ、油、調味料などがついたままだと、回収袋の中でほかの容器やトレーにも汚れが移ります。
なかでも惣菜の油がついた透明容器、ソースが残った弁当容器、魚のにおいが残ったトレーなどは注意が必要です。見た目がプラスチックでも、食品汚れが強く残っているものは資源化が難しいため、可燃ごみとして処分しましょう。
洗って乾かしてから出す理由
食品トレーや容器は、軽く洗って乾かしてから出すと、リサイクルしやすくなります。
軽く水洗いし、しっかり乾燥させてから出しましょう。ただし、水分が残ったまま袋に入れると、においやカビの原因になり、回収時の衛生面のトラブルの原因です。
台所で洗い物をしたついでに軽くすすぎ、乾いたあとに資源物の袋へ入れましょう。
資源物の分別を間違えるとどうなる?

資源物の分別を間違えると、リサイクルの品質や現場の作業に影響が出ます。
家庭では小さな混入に見えても、回収後には選別作業の負担や再生原料の品質低下につながる場合があります。そこで正しい分別がなぜ必要なのかを、回収後の流れから確認していきましょう。
リサイクルの品質が下がる
資源物に汚れた容器やリサイクルできない紙が混ざると、再生原料の品質が下がる可能性があります。
たとえば、油のついた食品容器がプラスチック資源に混ざると、ほかの容器にも汚れが移ります。故紙の場合も、においの強い紙や特殊加工された紙が混ざると、再生紙の品質にも影響するためそのまま資源にできないのです。
つまり、正しい分別は回収された資源を再利用しやすい原料にするための土台になります。
回収後の選別作業に負担がかかる
分別が不十分な資源物は、回収後の選別作業に負担をかけます。
資源物の中に異物や汚れたものが混ざると、リサイクル施設では人の手や機械で取り除く作業が必要になります。異物が多いほど、選別に時間がかかりリサイクルコストがかさむ原因です。
出す前に汚れや素材を少し確認するだけでも、リサイクル現場の負担を減らせます。
せっかくの資源物がごみになってしまう場合がある
資源物に異物や汚れが多いと、再生原料として使えず、ごみとして処分される場合があります。
回収されたものすべてが自動的にリサイクルされるわけではありません。食品汚れ、におい、特殊加工、異素材の混入などがあると、資源としての利用が難しくなります。
たとえば、きれいな食品トレーの中に油汚れの強い容器が混ざると、周囲の資源物まで品質が下がる可能性があります。故紙でも汚れた紙や禁忌品が混ざれば、再生紙づくりの妨げになるでしょう。
リサイクルを進めるには、出す量だけでなく、出し方の正しさが重要です。資源物はきれいで分別しやすい状態にして出しましょう。
資源物を正しく出すために確認したいポイント
資源物を正しく出すには、品目だけでなく、地域の分別ルールや出し方まで確認する必要があります。
同じペットボトルや故紙でも、自治体によって回収日や出し方が異なるためです。
資源物をリサイクルにつなげるために、出す前の確認点を見ていきましょう。
自治体の分別ルールを確認する
資源物を出す前には、自治体の分別ルールを確認しましょう。
資源物の扱いは、地域によって異なります。新聞や段ボール、ペットボトル、食品トレーを資源物にしている地域もあれば、さらに細かい分類を指定している地域もあります。
そのため、必ず最新情報をアプリや自治体の公式サイトで確認しましょう。分別方法が分からない資源物は自治体へ問い合わせるなど、むやみに資源ごみに出さないこともリサイクルのために重要です。
また故紙の分別については、「古紙分別チェッカー」を活用することでリサイクルできる故紙かどうかを気軽に確認することができます。
回収日・出す場所・出し方を守る
資源物は、品目ごとに回収日や出し方が決められています。特に資源ごみは燃えるごみのように、回収頻度が高くない傾向にあります。
毎週回収する地域もあれば、月に1回など回数が少ないところもあり、自治体によってさまざまです。また、近くのスーパーマーケットなどの店舗回収を活用する道もあります。
自分の資源ごみの量や、自治体の回収頻度とのバランスを見つつ、無理のない処分を心がけましょう。
迷ったときは「資源物に混ぜない」判断も大切
資源物かどうか迷った場合は、無理に資源物へ混ぜない判断も大切です。
汚れた容器やリサイクルできない紙が混ざると、ほかの資源物まで汚したり、再生原料の品質を下げたりする可能性があります。故紙でも、製紙原料に適さない禁忌品が混ざると、リサイクル工程の妨げになります。
判断に迷う品目は、自治体の分別表やごみ分別アプリで確認してください。それでも分からない場合は、自治体の担当窓口へ問い合わせると安心です。
まとめ
資源物は、新聞、雑誌、段ボール、紙パック、びん、缶、ペットボトル、食品トレーなど、再び資源として活用できるものです。
ただし、素材だけで判断すると、リサイクルに向かないものを混ぜてしまう場合があります。また、回収日、出す場所、出し方を確認してリサイクルしやすい捨て方を心がけましょう。
