お役立ちコラム
2024.10.25

親子で学ぶ!SDGs目標達成のカギを握るリサイクルとは~活動例も紹介~

親子で学ぶ!SDGs目標達成のカギを握るリサイクルとは~活動例も紹介~

毎日、大量にゴミが生まれる一方で、地球環境を改善しようとする情報も多く発信されています。
しかし、「リサイクルってそもそも何?」「環境改善のために具体的に何をすればいいの?」と疑問に感じ、なかなか行動にうつせない人も多いのではないでしょうか。

SDGsは、世界的に取り組むべき問題を解決するための目標であり、リサイクルはSDGsの目標達成に役立つ活動です。

本記事では、SDGsの観点からリサイクルの重要性を解説し、ご家庭でできる簡単なリサイクル方法やリサイクルを促進する取り組みについてご紹介します。

SDGsとリサイクルの基本や具体的な取り組み例がわからない方は、ぜひご確認ください。

SDGsと深い関わりがあるリサイクルとは?

リサイクル

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、地球環境などの問題を解決する国際目標です。

世界中の誰もが幸せに暮らせるようにと始まった活動で、2030年までに達成する17個の目標と69個のターゲットを掲げています。

また「地球上の誰一人取り残さない」という誓いのもと、貧困・飢餓・環境問題・経済成長・ジェンダーなど世界中のあらゆる課題が目標になっています。

参照
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)
持続可能な開発目標(SDGs)|外務省 国際協力局 地球規模課題総括課
SDGsについて | 日本SDGs協会 (japansdgs.net)

リサイクルとは廃棄物を再利用すること

リサイクルとは、廃棄物をゴミとして捨てるのではなく、モノをつくるための原料や燃料として利用することです。

たとえば、ペットボトルをリサイクルすると繊維の原料となり服として再利用、また、コピー用紙やトイレットペーパーをつくる紙の原料にもなります。

ただしこれは、適切な分別をすることが条件です。
分別されなかったり、他のゴミと一緒に捨てられなかったりすると”ただのゴミ”になってしまいます。

リサイクルは3種類

リサイクルには、3種類の方法があります。

  • マテリアルリサイクル
  • ケミカルリサイクル
  • サーマルリサイクル

詳しく解説していきます。

①マテリアルリサイクル

マテリアルリサイクルは、廃棄物を製品の原料として再利用することです。
廃棄物を細かく破砕し、綺麗に洗い、圧縮することで原料になります。

    例)

  • アルミ缶:アルミ缶をつくるアルミ原料
  • 洗剤のプラスチック容器:公園のベンチをつくる樹脂原料

マテリアルリサイクルは、素材の性質を保ったまま再利用する方法です。
そのため「金属製」「プラスチック製」など、ひとつの素材(原料)でつくられている製品に適しています。

②ケミカルリサイクル

ケミカルリサイクルは、廃棄物を化学的に分解して製品の原料に再利用する方法です。

破砕などの処理でリサイクルするマテリアルリサイクルは、着色やしつこい油汚れがある廃棄物のリサイクルに限界がありました。

一方ケミカルリサイクルは、化学的な方法でリサイクルできるため、汚れを落とす能力に長けています。

また、化学分解を加えると、元の廃棄物の素材と異なる原料に変えられる画期的なリサイクル方法なのです。

    例)

  • ペットボトル:新しいペットボトルを作る原料
  • ペットボトル:機械を動かす油

③サーマルリサイクル

サーマルリサイクルは、廃棄物からエネルギーを回収して再利用する方法です。

先ほどご説明したようにマテリアルリサイクルは、汚れがついていたり、いくつかの素材でつくられていたりする物のリサイクルには適していません。

対してサーマルリサイクルは、マテリアルリサイクルできないものを処理できるのが特徴です。

たとえば、焼却する際に発生する熱エネルギーを使用して機械を稼働させたり、固形燃料に加工したりする方法があります。

参照
経済産業省|今地球のためにできること(3R)
リサイクルとは?|小学生のための環境リサイクル学習ホームページ
個人ができるリサイクルは?リサイクルの7つの具体例や5つのメリットを紹介 – イオン1%クラブコラム | イオン1%クラブ

私たちができるリサイクル×SDGsの取り組み

環境問題というと「世界規模」「地球規模」として取り上げられることが多く、「SDGsやリサイクルをしたいけど具体的になにをしたらいいの?」と悩む方がいるかもしれません。
そこで、リサイクルがSDGsの何番目の目標なのか、その目標を達成するための考えをお伝えします。

リサイクル×SDGs=目標12「つくる責任つかう責任」

リサイクル

リサイクルは、SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」に大きく関わっています。

私たちは、資源を使い、大量に作り消費し、不要になったら捨てる生活スタイルを繰り返しています。
この生活スタイルは、二酸化炭素の排出を増加させ、地球温暖化や資源の枯渇などの環境問題を悪化させているのです。

そのため、資源を有効活用しモノを大切につかう、環境にやさしいライフスタイルへの転換が求められています。
今後も便利で豊かな生活を維持していくために、今まで以上にリサイクルの視点が必要と言えるでしょう。

SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」は、リサイクルの視点を持つために生産と消費のバランスをとることを目指した目標です。

このようにリサイクルとSDGsは、両方の力を合わせるとより大きな効果を生み出すと期待されています。

参照
SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」とは?事例や私たちにできること:朝日新聞SDGs ACTION!
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」|個人でできるリサイクル事例を紹介 | SDGs CONNECT
リサイクルがSDGs 目標12「つくる責任、つかう責任」の貢献に?企業事例も紹介! – GREEN NOTE(グリーンノート)|SDGsがすぐわかるニュースメディア

リサイクルはSDGs目標12を達成するための基本

リサイクルは、SDGs目標12を達成する基本の考えで、SDGs目標12の中には以下のターゲット(目標達成のための指針)が設定されています。

    2030年までに、

  • 天然資源の持続可能な管理および効率的な利用を達成する
  • 廃棄物の発生防止、削減、再再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する
  • 人々があらゆる場所において、持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする

つまり「2030年までになくなる寸前の資源を守り、必要な資源を使い続けられるように、ライフスタイルを変えることが求められている」ということです。

難しく感じるかもしれませんが、家庭でのリサイクルは、簡単なため誰でも取り組むことができます。

参照
3Rとは? 国内外の取り組み事例や、私たちにできるアイデアを紹介:朝日新聞SDGs ACTION!
アップサイクルとは? リサイクルやリメイクとは違う、SDGsへの新たなアプローチ|SDGsにまつわる重要キーワード解説|講談社SDGs by C-station

【SDGs取り組み例】家庭でできる3つのリサイクル

SDGs目標12の貢献に向けて家庭でできるリサイクルを3つご紹介します。

  • ゴミの分別徹底
  • リサイクル製品の購入
  • 小型家電回収BOXの利用

親子で環境について学べる施設も紹介しているため、夏休みの課題研究などでお困りの場合は、ぜひ訪れてみてください。

①ゴミの分別徹底

分別

家庭のゴミを処理する市町村は「集められたゴミをどうにかリサイクルできないか」「可能な限りリサイクルしたい」と考え、各家庭に分別の徹底をお願いしています。

最初にお伝えしたとおり、ゴミは分別されずに捨てられるなど、ルールを無視した状態で捨てられてしまうと”ただのゴミ”となり、リサイクルできません。

そのため、リサイクルの基本として市町村のルールに沿って、分別してからゴミを出すようにしましょう。

ちなみに、牛乳パックや食品トレーは、スーパーなどの店頭で回収してもらえます。
トイレットペーパーやティッシュペーパー、紙製のファイルなど、紙を原料とする製品にリサイクルできるものばかりですので、ぜひ利用してください。

分別は識別マークを参考にしよう

ゴミの分別は、容器包装のリサイクルを促進するためにつくられた「識別マーク」を参考に分別しましょう。

以下が、適切にリサイクルするための識別マークの一例です。
識別マークがついているゴミは “分別しなければならないゴミ”と認識しておきましょう。

スチール
(飲料、酒類用スチール缶)
スチール
アルミ
(飲料・酒類用アルミ缶)
アルミ
PET
(飲料・酒類・しょうゆなどのペットボトル)
ペットボトル

(紙製容器包装)
紙
プラ
(プラスチック製容器包装)
プラスチック

参照
経済産業省|今地球のためにできること(3R)
カンキョーダイナリー|意外と知らないリサイクルのこと|種類、工程、海外の取り組みなど、環境問題解決のために心がけるべきこととは?
スーパーでの店頭回収をご活用ください。 | 佐賀市公式ホームページ (saga.lg.jp)

②リサイクル製品の購入

SDGsは日本語で「持続可能な開発目標」を意味します。
つまり「この先の未来も物を大切に、資源を節約をすることで、地球・社会・経済に良いことをしていこう」という想いが込められています。

エシカル消費とは、
環境に配慮した消費行動を意味しています。最近ではテレビやニュースでよく取り上げられており、耳にしたことがある人も多いでしょう。

  • グリーンマーク表示商品
  • エコマーク商品(※1)
  • リサイクルペーパー(再生紙)

上記の商品を使用するとエシカル消費の促進に繋がり、森林伐採と地球温暖化の防止になります。
さらには、SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」の達成にも貢献できます。

(※1)エコマーク=製造から廃棄までの工程を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられるラベル

③小型家電回収BOXの利用

携帯電話、デジカメ、ゲーム機などの小型の電子機器は、レアメタルと呼ばれる資源が使われています。
レアメタルは、金銀銅など電子機器を動かす基板や電子部品に必要な資源です。

自然に産出されないこれらの資源は、有効活用しなければ消失します。そのため、生活に必要な電子機器をつくれなくなるため、適切な処理が重要です。
小型の電子機器の中には、鉛など人体に有害な物質が含まれている場合があります。家庭ゴミではなく必ず「小型家電リサイクル回収BOX」を利用しましょう。

回収BOXはお住まいの近くにあるスーパーや公共施設、家電量販店に設置されています。

参照
個人ができるリサイクルは?リサイクルの7つの具体例や5つのメリットを紹介|-イオン1%クラブコラム | イオン1%クラブ
ごみ・リサイクル・エコ活動 一人からできるエコ活動事例集 横浜市保土ケ谷区

【番外編】佐賀市エコプラザでリサイクルを学ぶ

SDGs、リサイクル、エコなどの言葉は、この数年でよく耳にするようになりました。
特に子どもは、これからの生活で環境に関する言葉を意識して生活していく必要があります。
親子で一緒に環境を学ぶことが当たり前になるでしょう。

佐賀市エコプラザは、子どもと一緒に環境を考えるきっかけを作る場としておすすめの場所です。
なかでも「工場見学ゾーン」は、リサイクル工場で実際におこなわれている燃えないゴミ、ペットボトル処理などを見学できます。
普段、家庭から出たゴミがどのように処理されているのか目の当たりにすることで、新しい発見や意識の向上に繋がるかもしれません。

参照
工場見学ゾーン|エコプラザについて|佐賀市エコプラザ

捨てたゴミは何になる?~廃棄物がリサイクルされるまで~

リサイクルされた廃棄物は、その素材によってさまざまな製品に生まれ変わります。
ペットボトル、容器包装(プラスチック)、小型家電を例に見てみましょう。

ペットボトルのリサイクル

ペットボトルのリサイクルは、以下の流れでリサイクルされ、ペットボトルや卵のパックなどをつくる原料に生まれ変わります。
リサイクルのサイクル
①市町村で回収 ②選別 ③圧縮 ④リサイクル工場に出荷 ⑤破砕

参照
ペットボトルリサイクル – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル
PETボトル再商品化の流れ | 基礎知識 | PETボトルリサイクル推進協議会 (petbottle-rec.gr.jp)

容器包装(プラスチック)のリサイクル

容器包装(プラスチック)は、ペットボトルと同じ流れでリサイクルされ、紙やセメント、プラスチック製品など違う素材の製品をつくる原料になります。
リサイクルのサイクル
①市町村で回収 ②選別 ③圧縮 ④リサイクル工場に出荷 ⑤破砕

参照
廃プラスチックリサイクル – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル
4.リサイクルの流れを見てみよう|公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会 (jcpra.or.jp)

小型家電のリサイクル

携帯電話、デジカメなどの小型家電製品は、回収BOXに出すと、貴重な資源である金属原料や処理施設を動かすための電力エネルギーとして再利用されます。

    ・回収場所(回収BOX設置場所)

  1. 市町村
  2. 家電量販店
  3. リサイクル業者

小型家電リサイクル

①素材ごとに分解・選別 ②破砕 ③製錬会社に出荷 ④金属原料を取り出す(破砕)
①素材ごとに分解・選別 ②破砕 ③製錬会社に出荷 ④焼却

参照
環境省|リサイクル学習帳

イワフチのリサイクル×SDGs活動

株式会社イワフチでも地球の資源を守るためにSDGsの取り組みを積極的におこなっています。

とくに、以下のような教育を子どもにおこなうことで、”今”だけでなく”未来”へつながるSDGsの取り組みを意識しています。

  1. 小学校への出前授業:牛乳パックからはがきを作る紙すき体験
  2. 小学生の工場見学受け入れ:回収された資源物などのリサイクル工程見学
  3. 清掃活動:回収した廃棄物を自社でリサイクル

さらに、地域の皆さまに廃棄物に関する知識や正しいゴミの捨て方などを伝えるため、定期的にコラムを掲載しています。

環境に関する話題は、ニュースなどでよく見かけますが一体どの情報が正しいのか、何から始めたら良いのか悩むことも多いでしょう。

半世紀以上前からゴミを扱うプロとして、地域を支えている当社が発信しているコラムを読んでいただければ、正しい知識が得られます。
ぜひ皆さまのSDGs、リサイクル、そして生活のお役に立ててください。

◆リサイクルに関するコラム
ペットボトルをリサイクルしたらどうなる?再生後の活用方法とは? – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクルクルに関するコラム
リサイクルした紙はどうなる?再生後の活用方法とは? – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル
リサイクルできない紙がある?紙の種類の注意点を解説! – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル
日常生活でできるSDGsの取り組みとは?簡単な例をご紹介! – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル
よく目にするリサイクルマークとは?意味や表記の見方を解説! – 【公式】株式会社イワフチ-廃棄物処理・リサイクル

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